ミニ売店をつくる
更新日:2020年10月16日
普通の学校では、みんな一斉に「いただきます」と「ごちそうさま」をします。 給食では、嫌いな牛乳も飲まなくてはいけない。
ましては、普通の学校で”お菓子”なんて絶対にNGですね
(遠足の時や家庭科の調理実習は特別ですが)。
ところが、サドベリースクールは、各自が好きな時間に食べます。
100あぼ(あとらぼだけで使える地域通貨「あぼ」を導入しています)払えば、
いつでも好きなときに、ある材料を使っておやつを作ることもできます。
実際に、みんなよく作っています。
芋けんぴや、ホットケーキ、ポップコーン、タピオカドリンク、卵焼き、クッキーなどなど
小腹が空くと、作っては食べてます。
たまに、20あぼ なんかで売って、小遣い稼ぎをしたりもしています。
そして今回、子どもたちの発案で、
お菓子コーナーを作ることになりました。
(サドベリースクールは、自由な学校です。自分たちでルールを決めます。)
考えてみれば、自然なことですね。 私もやはり、15時ごろになると、ちょっと小腹が空くし、
コーヒーのお供に何か甘いものを口にしたくなります。
普通の会社でも、集中するため、または来客をもてなすため、
多くの人がちょっとしたおやつを口にしながら仕事をするのではないでしょうか。
ということで、ミーティングの結果、
買ってきたおやつに値段をつけて「あぼ」で買える仕組みを作ることになりました。
ちょっとした「売店」です。
でも、売店のおばちゃんはいません。
ただ、お菓子とドネーションボックスが置いてあるだけ。
信頼の下で、成り立っている仕組みです。

売店を作るにあたって、
買出しに行きたい子でスーパーを回りました。
ちょっとしたサイクリング。
3店舗のスーパーを回り、安く変えそうなところを見つけます。
プチ社会科見学。 同じものでも、全然違う!288円のものが、198円?!


そして、
子どもたちは、買ってきたものに値段を付けます。 レシートを見ながら、消費税込みの値段を計算します。
袋づめになっているものは、一袋あたりの値段を出します。 小数第3位以下は切り捨て。小数第1位で四捨五入。
算数の勉強です。
(小学校3・4年の「小数」や「概数」、5・6年生の「百分率」「単位当たりの量」の単元にあたります)

そうして出た概数をもとに、
少しだけ元がとれる値段設定をみんなで考えます。
ほんのちょっとした経済学です。
「10あぼ なら買うけど、これで20あぼは高すぎるな」
「う~ん」(考え中)

「あ、じゃ2つで30あぼ は?」
子どもたちの発想は柔らかい。
メニュー表作りも、お疲れ様♪


陳列作業。お皿なども使って、種類ごとに分けながら。


メニューを貼って。完成!!
こうして、子どもたちは自然と勉強します。
自分たちの生活の中で。実体験として。
これぞ、サドベリースクールでの学びです。